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| 阪神間において、震災後、住宅には様々な新しい価値観に基づく課題が投げかけられた。古い木造住宅や神社・寺などの多くが倒壊するに至り、伝統的工芸に対する一時的な構造的不信感が広がり、その結果復興しつつある街並みは画一的で個性も表情もない住宅の集まりとなる所が多く見られるようになった。
震災で大きくいたんだ住宅の建て替えを、規格的な住宅ではなく和の感性を取り入れた個性的なものにしたいとのクライアントの要望に対し、震災後の数奇屋住宅の新しい可能性を求めて計画をスタートした。
地階と1階は内外共、RC打放しとし、2階は完全な木造真壁の"あらわし構造"となっている。これにより耐震性能を確かなものにした上に、デザイン的には、重厚なイメージのRC打放しの表情と、木と土の軟らかい表情を対比的に配し、新しい時代の数奇屋建築を暗示しようと試みた。1階のリビングや茶の間は明るさを抑えるため、南北に長く配し両側に庭をとった。外の明るい庭をややうす暗い室内からながめることにより、そこに居る人に安らぎを与えるようにしている。そして2階の桁から上には壁を立ち上げず、軽やかな日本の原風景的切妻屋根が“あらわしの木の構造”でささえられ、その下のワンルームの中にすべての機能が配される構造となっている。 |
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